うまいこと言えないし、出来ないけど助けたい。
この環境は羽珠には重た過ぎる。
「…で?何もないなら、もう羽珠のこと帰したいんだけど」
「いや……そこに座れ」
「失礼します……」
ギスギスした重たい空気の中で、4人で座って囲んだテーブル。
早く帰らしてほしい……。
父親は沈黙の中、いつもより冷たい声で口調で話した。
「羽珠さんは……どこの令嬢だい?」
「どこの令嬢でもない。一般家庭の…」
「碧依。お前に聞いてない」
たち悪いな。
それで、羽珠一人に圧力かけるわけ?
最低な人間だ。
「あ、あたしは……父は普通の雇われのサラリーマンで…。極々普通の一般家庭の育ちです」
「どこの令嬢でもないのか。メリットがないな」
「メリットやデメリットで付き合ってるわけじゃありません!」
「良いかい?君と違って、私達はそうゆう世界で生きている。だから、もう碧依に関わらないでくれるかい?」
「えっ………」
ここまで責める理由が不明。
なんか、めちゃくちゃ腹立つ。
頭にキタ。
気付けば俺は、羽珠の細い手首を掴んで立ち上がってた。
「帰ろ。羽珠」
ここにいても、俺らは否定されるだけ。
「…待って、碧依くん」

