でも、そんなの嘆いたって今更。
だってここのホテルの一階が、パーティー会場だもん。
碧依くんの婚約者役として、恥のないように頑張る!
「羽珠はテキトーに笑ってるだけで良いから。なんか言われても笑って流して」
「う、うん…分かった…」
「……そんな不安そうな顔しないでよ」
「元々、あたしって碧依くんの婚約者じゃないわけだし……。嘘つきになっちゃうよ?」
「羽珠に対する気持ちはホントだから、別に気にしない……行くよ」
エレベーターを降りて、差し出された左腕にしがみついた。
何を言われようと、あたしは碧依くんが好き!
碧依くんも、きっとあたしを好きでいてくれてる……。
だったら大丈夫だよ。
チケットを受付の人に見せて、いざパーティー会場に足を踏み入れると窮屈な空気があたしを包む。
「すごっ!日本人だけじゃない……。外国人さん多い!」
「全世界から招待されてる人集まってるから」
「みんな英語喋ってるよ〜!」
「今のはドイツ語。英語じゃない」
ドイツ語!?
何語か分かっちゃうなんて、やっぱり碧依くんも場慣れしたセレブだな〜。

