猫系男子は時々ライオン




それからしばらくして、また委員会。


こう何回も委員会があると、さすがにめんどくさい!!


図書室でひたすら本棚の整理をさせられてると、あたしは窓の外が目に付いた。


最悪…!!


「雨降ってるじゃん!傘持って来るの忘れちゃった……。碧依くんは傘持って来たー?」

「梅雨時期入ってるから一応」

「ですよね〜……。はぁー……空まであたしの味方してくれないの?」


暗い雲がかかった空を見詰めても、止んでくれる気配はまるでナシ。


これは、びしょ濡れで帰るの覚悟!!


雨宿りなんてしてたら観たいテレビ観れないもん!!



委員会が解散すると、碧依くんは一人で足早に図書室を出る。


「碧依くん!また明日ねっ!」

「ん、また明日」


それだけ言ってすぐ行っちゃった。


はぁ〜………まだ止まないよね。


カバンを傘にして帰るしかないなぁ〜これ。


重たい足取りで、あたしはダラダラと下駄箱に向かった。