【碧依side】
行きよりも静かな帰りの飛行機内。
斜め後ろに座る羽珠を見ると、星野と二人で爆睡中。
アホで気の抜けた寝顔が可愛過ぎだ。
隣に座ってる朝陽が爆睡して、俺の肩に頭を乗っけてるのが重たい……。
暇してる俺はスマホで、修学旅行中に送られてきた写真を見る。
もちろん、送り主は羽珠。
星野と写ってる写真がほとんどだけど、たまに俺と撮った写真があって。
当たり前なんだけど、付き合ってる実感が湧いて嬉しくなる。
部屋交換して怖い怖い学年主任に怒られたりもしたけど、楽しかったから良い。
思い出ってやつになるしょ?
飛行機が空港に着いたのは夜の7時半。
外は真っ暗で、羽珠が俺の制服の裾を掴んでふらふら歩く。
倒れそうだし……。
「…羽珠。大丈夫?具合悪いの?」
「ううん…。眠たーい……」
「そっか。家まで送ってく」
「ヤダ」
羽珠のわがまま発動。
ピンクのキャリーケースをガラガラ引いて、眠い目を擦りながら歩く。
わがまますら可愛いと思う俺は、相当重症だ。
「眠い……。碧依くん抱っこ〜…」
「しません。ちゃんと歩いて」
………いじけた表情しても無駄。

