【羽珠side】



「じゃ、今から修学旅行のグループ決めだ!1班4人から5人で作るように!」



担任の声掛けで、みんなそれぞれ仲良しの友達の元へ行く。


少しだけ肌寒くなった教室と、水色の高い空。


10月に突入した今日は、来月に行く修学旅行のグループ決め。



「皐月ー!一緒にグループ組もう!」

「うん。組む」


あと二人かー………


誰か来てくれる子いないかな?


「皐月!それから、小宮ちゃん。俺らと一緒に組まね?」

「岬!碧依くん!!組む〜!組みたい!良いよね!?皐月!」

「1週間近く朝陽の顔見なきゃないの?…はぁー」

「おい、皐月!それが仮にも愛しの彼氏にする態度かっ。めっ!」


なんだか岬がお母さんに見えて来た…。


右手で皐月の頬をぷにっと摘まんでお説教。


左手は眠たそうに目を細めてる碧依くんの制服を掴んでる。


「オカンだ……。岬、完全にお母さんだっ!」

「羽珠。朝陽はあたしの彼氏だけど」

「さ、さ、皐月がデレた……」


岬がすごく幸せそうな顔してる。



碧依くん、あたしのこと構ってよ〜……


立ったまま、半分寝てるであろう碧依くんには無理難題でしょうけど!!