懲りないリューシンのわがままで、羽珠が昼メシを作ることになった。
「腹減った〜」ってずっとうるさいからしょーがないか……。
俺も腹減ったし。
「卵とお米と……なんで、こんなにホテルの冷蔵庫充実してるの!?」
「え?当たり前じゃないの?」
「リューシンってセレブ……。ホテルの一室にキッチンある時点でヤバイ…」
「むしろキッチンあって普通じゃん!ない部屋ってあんの〜?」
おまけにリューシンは価値観ズレてる。
確かに社長の一人息子だから、小さい時から豪遊生活じゃん?
俺だって一応、医者の息子でそうゆう育ち方はしたけどさ。
人並みの価値観は兼ね備えてるよ。
手際良く料理をする羽珠を、ソファーに座りリューシンと眺める。
「…碧依さ、変わったよな」
「何が?」
「よく笑うようになった!無愛想だけど優しさもあるっつーか……」
「俺はいつも優しいよ」
「ははっ!…羽珠と出会えて良かったな。俺も嬉しい」
「あっそ……」
俺も同じこと思ってた。
羽珠が俺の心を丸ごと変えてくれたって。

