日が傾き始めて、あたしと碧依くんはホテルを出た。
碧依くんの親友にも会えたし、色んな話も聞けたから良かった!
それに……聞けない過去も聞けた。
碧依くんになんて声掛けたら良いの?
変に話かけない方が良い?
黙ってるのも変かな………。
「…んっ…!」
あたしの目の前には、近距離で碧依くんの顔。
唇にあたる柔らかい感触。
キスしてる…!?
しかも、不意打ちって!
ドキドキする気持ちを抑えながら、瞬きを繰り返す。
「俺といるのに、なんか悩んでる顔してるから…」
「そ、それは……そのっ…」
「過去に縛られるより、今は羽珠がいるからいいや。……帰ろ。送ってく」
「…うん!」
繋いだ手は暖かくて、もうこの手を離したくないと思った。
碧依くんはあたしが支えてあげなきゃ。

