そこでリューシンが何気無く碧依くんに問い掛けた。
あたしも聞けなかったあのコト。
「碧依ってまだサッカーやってんの?」
「サッカー?…やめたよ、もう」
「強かったのにもったいね!なんで、やめたの!?」
あたしは黙り込んでしまった。
碧依くんも親友のリューシンになら答えるかもしれない。
たった数秒の沈黙が重たい……。
「ケガしてやめた。日本に来て、中学ん時に」
「治ってんじゃねぇの?ケガ?」
「治ったよ。でも、医者の勉強させるからって理由で親にサッカーの道具全部捨てられた」
「…そんなことあったのか。なんか……ごめんな?」
「別に。気にしてないから」
碧依くんの笑顔はちょっと痛かった。
初めて聞いたサッカーをやめた理由。
あたしはただ黙ることしか出来なくて、話題が変わった今でも作り笑顔を見せることしか出来ない。
ちゃんと笑えてるかな…?

