猫系男子は時々ライオン




学校にいる時は、俺の気を紛らわすために羽珠がよく教室から連れ出してくれる。


5時間目の授業をサボって二人で来たのは屋上。


グラウンドではどこかのクラスが陸上してる。



「んーっ!!気持ち良いね!屋上」

「眩しいかも…」

「日陰行こ?さすがに、あたしも眩しくて暑い!」


羽珠と手を繋いで座った日陰。


ちょうど日の当たらないフェンスに寄り掛かって何もしない時間を過ごす。


「あのさ、碧依くん」

「ん?」

「どうして…お家嫌なの?あ、えっと……答えたくなかったら無理して言わなくて良いからっ!」

「……小さい時から俺のこと拒否権ナシに振り回した親が嫌いだから」

「そうなんだ…」


申し訳なさそうに俯く羽珠の手が離れそうになったから、俺が握り返した。


この手だけは、離したくない。


この手を離したらきっと後悔する。


「ごめんね…なんか…。言いにくいよね、そうゆうの……」

「羽珠ならいいよ」


信頼してるもん。