それからしばらくした放課後。
一緒に帰ろうとしてる碧依くんの様子がなんだか変…?
下駄箱に着くと、碧依くんの口から衝撃的な言葉を聞かされた。
「今日、羽珠んち泊まらせて?」
「ん?………はい!!?」
「お願い。朝陽は星野が泊まりに来るから無理だって言うし」
「まず、なんで自分んちに帰らないのかな!?」
「なんて言うんだろ……家出?」
とんでもない急な爆弾発言したよ、碧依くん。
「急過ぎだよね。ごめん」
そんな悲しそうな瞳で見られたら、あたしの胸が締め付けられる!
ママは碧依くんのこと知ってるけど、パパは知らないしな………
ほんとにどうしよう……。
「その…パパとかいるけど良い?」
「ちょーど良い。羽珠と付き合ってる挨拶まだしてないから」
「それなら……うん、いいよ。その代わりパパに怒鳴られても知らないよ!?」
「え゛」
ええい!!
家出の理由とかなんて後で良いから、とりあえず家呼んじゃえ!!
パパに怒られないことだけを祈ろう。
娘溺愛だから。

