ペアワークの時に小宮は相変わらずのテンションの高さを発揮。
俺とペアワークがそんなに楽しいの?
緩みきった笑顔をずっと見せて、間違った解答連発。
「分かんないよ〜!英語なんて!あたし日本人だもん」
「俺だって日本人だよ」
「どうして碧依くんは頭良いの?あ、分かった!小学校の時塾通ってたでしょ?」
「まぁ……塾と家庭教師の両方やらされてた」
「エリートじゃん!ますます、カッコイイわ!」
エリートか………。
子供の俺にしたら、嫌で嫌で仕方がなかった。
同じ年の子はみんな遊んでるのに、どうして俺だけ勉強させられてるんだろう?って、ずっと思ってたし。
どうせそんなの親のエゴでしかないのに。
「碧依くん!質問!現在進行形ってどこに進行してるの!?」
「……もうちょっと真面目な質問して」
「してるよ!やっぱり、アメリカとかかな?」
「多分そうじゃない」
なんかもうめんどくさい……。
小宮はクラスで下から数えた方が早いほどの、おバカさんらしい。
呆れる。

