それから放課後になり、ちょっとむくれた碧依くんに連れて来られたのは図書室。


久しぶりに来た〜!!


最近、委員会の仕事もないしね。



「羽珠。おいで」

「うん!」


碧依くんの膝に向かい合わせで乗せられて、苦しいくらいに抱きしめられた。


ふわっとした茶髪が首に当たって、くすぐったい。


碧依くん可愛い……。


「他の男に褒められて喜ばなくていいから…。俺だけじゃ不満?」

「そんなことないよ!でも、碧依くんなかなか言ってくれないじゃん……」

「いっつも思ってるよ。可愛いなーって」

「やめて……照れる」

「ほら、可愛い」


碧依くんの大きな左手が、あたしの頬を包んで優しくキスをした。


優しいキスを何度も重ねて、だんだん深く甘くなる。



そうだ………


碧依くんは、猫と見せ掛けてのライオンだってこと忘れてた…。


「もっ……ダメ…」

「足りない…」

「…っ…恥ずかしい…」

「良いじゃん。誰も来ないもん」


左手の人差し指で、図書室の鍵をくるくる回す。


ライオン化!?