俺の家からタクシーに乗って約10分で着くリューシンの家。
父親がデカイ会社を何個も持ってるやり手の社長なだけあって、家の規模がヤバイ。
俺んちよりもデカイんじゃないかな?
門の前でチャイムを押すと、家政婦が出るのは当たり前。
昔から勤めてる家政婦だから、俺の顔を見てすぐに分かったらしく家に入れてくれた。
「あー!!碧依!久しぶり〜!また背伸びた!?」
「久しぶり、おばさん。リューシンは?」
「まだ学校なの!もうすぐ帰って来ると思うわ!」
リューシンの母さんは日本人で、父さんがアメリカ人。
所謂、アイツはハーフ。
リビングで他愛のない会話をおばさんとしてると、やっと帰って来た……。
その瞬間、ぎゅっと抱きしめられる。
「あ、碧依……碧依だぁー!!会いたかったー!!バカ!連絡寄越せよー!」
「ごめん、時間なかった。……ってか、苦しい…」
「碧依ー!やっぱ俺、お前じゃなきゃ無理だわー!」
「落ち着いて」
青い瞳に筋の通った高い鼻、サラサラした金髪でおまけに長身。
一見、普通にイケメンだけど性格がかなり落ち着きない。
でも、俺がアメリカにいる時はずっと一緒にいた親友。