それがすごく嬉しくなって、俺は羽珠を抱き寄せた。


不器用な俺から少しでも羽珠に好きが伝わるように………


そっとキスをすると、顔を赤くして俺に擦り寄ってくる。


可愛い……。



「羽珠…我慢出来ないや」

「やっ……碧依くんとのキス…ちょっと苦しいもん…」

「好きだから少し黙って…」


噛み付くようにキスをすると、息を荒くして俺にしがみつく。


どうしよう……とまんない。


こんなに人を好きになったのは、きっと初めて…。



唇を離すと涙目になった羽珠が息を整えながら俺に言う。


「碧依くんって……案外S!?イジメて喜ぶの!?」

「どっちの趣味もないよ」

「あたしもないけど!でも、碧依くんは意地悪!」

「じゃあ、羽珠は俺にイジメられて喜ぶってことだよね?」

「…うっ、そ、それは……」


そんな趣味ないけど、俺に責められて焦ってる姿は好き。



押し倒したい衝動になったけど、今回はキスだけで終わりにしてあげる。