「二人とも 一人の女を助けようとして この遅さはアウトなんじゃない?」 「いや、俺は…」 助けようなんて 思ってはなかったんだけどな。 ただ、身体が動いてただけ。 「てか、萩。 蒼伊さんを虐めてねーだろうな」 「馬鹿なこと言ってんじゃないよ。 私が虐めんのは 上ノ谷だけだから安心しろ」 「こ、このっ」 この二人はいつもこの調子。 仲がいいのか悪いのか。