気色ばって怒鳴る横井君に思わずビクリとなると、
「お前はこっち。」
私を後ろに隠して、手をギュッと握った。
こんな時に、トクントクンと高鳴る胸を、どうしたらいい?
「それが?って……。
彼女が可哀想とか、富岡さんが可哀想とか思わないのか!?」
ヨロヨロと立ち上がった横井君はそう言って唾をはいた。
「お前には一生わかんねーよ。
…俺と凛は特別なの。
俺は一生凛を縛り付けて、俺から離さない予定だし。」
「…はぁ?」
その言葉に呆れつつ、勝手にときめく馬鹿な私の心。
私は頭を少しふって、少し汗の滲んだ尚のシャツを引っ張った。
「…もういいし。早く帰ろう?」
正直キスは今まで付き合った人といくらでもしてたし、そこまでウブでもない。
…いやだし吐き気はするけど。


