「あの、富岡さん。…ちょっといいかな。」 ミユキに慰められていると、優しい声に話しかけられた私は、声の主を探した。 「あ、横井君。なに?」 同じクラスの室長の横井君。 スポーツ万能に頭も良し。 女子に優しく男子にも慕われる。 なーーんて。 絵に描いたような優等生である。 尚はクールなイケメンって感じだけど、横井君は柔らかい雰囲気のイケメンだ。 …って、なに尚と比べてるんだか。 心の中で笑うと、横井君は申し訳なさそうに口を開いた。