「あら、尚君今日も来てくれたの? おばさん、凛と仲良くしてくれてて嬉しいわ。」 「凛といると楽しいんですよ。」 …あぁ、もう。 ニコリと笑う、最近毎日来る尚にお母さんは嬉しそうだ。 その逆に私はうんざりしながらも、世間話をする尚をおいて部屋に上がった。 …いっそ鍵でも閉めて入れないようにしてやろうか。 …やめとこう。 そこまで考えたところで私は思いとどまった。 遠い昔、部屋の鍵を外から開ける方法を2人で編み出したのを思い出したからだ。