「気になるやつがいるってやつ。 あぁおれバカじゃん。なに一人で浮かれてるんだろう。 そう思ってやめたんだ。 …だから、さっき朝練の前に取りに来るものがあってここ来た時に。 驚いた。笹島の字だったし。」 …そうだったのか。 飽きられたんじゃ、なかったんだ。 「なんもできなかったヘタレだけど、よかったら俺と付き合って欲しい。 …これから挽回するから。」 そう言って私を離した新君は、私の顔を覗き込んだ。