サクマドロップス


*


俺たちは駅の近くにある公園のベンチに腰掛けた。



さすがに白百合女子高校の正門前で話すにはギャラリーも多いし、



余計な邪魔は入ってほしくない。



ワガママかもしれないけど…



彼女と二人きりになりたかったんだ。




「……真雪ちゃん…あのさっ」




声が震える。


だけど伝えなきゃ。


俺は緊張しながらもベンチから腰を上げて…


彼女の前に立った。




………参った。



覚悟を決めて立ってみたけど…



手は震えるし、視界も極度の緊張で焦点が定まらない。




「………あのっ………。」




言わなくちゃ。



俺の…




3年越しの気持ちを。






「……おれ…」




駄目だ。


心臓がバクバク煩い。



でも伝えなくちゃ…



一生後悔する。




「っ………おれ、


真雪ちゃんのことが…」