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俺たちは駅の近くにある公園のベンチに腰掛けた。
さすがに白百合女子高校の正門前で話すにはギャラリーも多いし、
余計な邪魔は入ってほしくない。
ワガママかもしれないけど…
彼女と二人きりになりたかったんだ。
「……真雪ちゃん…あのさっ」
声が震える。
だけど伝えなきゃ。
俺は緊張しながらもベンチから腰を上げて…
彼女の前に立った。
………参った。
覚悟を決めて立ってみたけど…
手は震えるし、視界も極度の緊張で焦点が定まらない。
「………あのっ………。」
言わなくちゃ。
俺の…
3年越しの気持ちを。
「……おれ…」
駄目だ。
心臓がバクバク煩い。
でも伝えなくちゃ…
一生後悔する。
「っ………おれ、
真雪ちゃんのことが…」


