少し間を置いてから、小宵が小さめの声で 「翼…さん?」 と呟いた。 …懐かしいな。 下の名前で呼ばれたのは、最初に付き合ったときだけだった。 なんだか新鮮な感じがした。 俺は襲ってくる睡魔に必死に抵抗しながら、小宵の頭をわしゃわしゃと撫でていた。 しかし結局睡魔には勝てず、布団に入って早々に俺は眠ってしまった。