バラバラに。頭の中で復唱する。
でも多分、挟まれるような思いをしたのは溝上先輩だけではない。
「本当に、俺も力不足だ」
長く吐かれた溜息。先生は、言って自分の中に溜まったものを出したかったのかもしれない。
「そんな中で、先輩は一人で頑張っていたんですね」
「羽月はな、偉いし強いよ」
「ですね。あたしは先輩に来てくれてありがとうって言われたんですけど、あたしも先輩がいてくれて良かったと思ってます」
そうじゃなきゃ、今頃一人か、美術部には入っていないかもしれない。
うん、と頷いた先生と笑いあっていると、扉の方から先輩方の声が聞こえた。



