黒い長い髪がサラサラで綺麗だ。 「溝上先輩、これなんですか。モミジだとヘから始まりませんよ」 「羽月わかって言ってんならぶっ殺す」 「砂藤さんの前で物騒な言葉を使わないでください」 受験勉強の休憩で来たらしい溝上先輩は唇を尖らせたまま脚をぷらぷらさせる。 ちなみに溝上先輩は、髪は長いが身長は小さい。 「あ、先生おかえんなさい」 「ただいま、久しぶり」 職員室から帰ってきた先生に挨拶をした。羽月先輩は同時に閃いたように、溝上先輩のモミジと言われた絵の下にヘチマと書き足した。