言いたいことがあるらしい。 俺は構える。 「この前の朝、哲と砂藤さんって一緒に住んでるの? って聞かれた。さあって答えておいたけど、女子ってそういうの勘鋭いじゃん」 「あー…」 「砂藤さんがフリーなら尚更。……あのさ、南雲が哲のこと好きってのは気付いてんだよね?」 は? シャーペンの芯が折れた。折れた先はどこかへ飛んでいってしまった。 敬司の絶望的なものを見るような目から目を逸らして、シャー芯を出す。 知りたくもなかったけれど、知らなかったし気付かなかった。 それを敬司に教わるとは。