「哲、今日から週番じゃねーの?」 「あ、やっべ」 素早く上履きに履き替える。じゃあ、と二人に言い残して、体育館を出た。 非常階段を駆け上がっていた途中で、ふと振り返る。 梅雨には珍しく綺麗に晴れた空があった。 試験前は部活動停止になる。 生徒は授業が終わるなり一斉に帰っていくので、少し騒がしい。 「敬司、帰んの?」 「教室残って勉強してこうと思ってる。一緒にどーすか?」 「する」 席に座って鞄から教科書やらを取り出した。 敬司が黙ってこちらを見ているのに気付いて、なんだよ? と聞く。