後にも先にも、きっとそれは最後のお願いだと思う。
ビールを飲む哲パパの近くに立って、あたしの中で決めたことを話した。
「高校に上がったら一人暮らししても良い?」
小学生がそんなことを言ったので、哲パパは珍しく驚いた顔をした。
「ママが許さないんじゃない?」
「でも哲パパが言ってくれたら許してくれるよ」
「女の子は成長が早いな」
ビール缶をテーブルに置いた哲パパはソファーの隣をとんとんと叩いた。座って良いのだととって、あたしはその隣に座る。
「どうして一人暮らしがしたいの?」
尋ねられたことに、答えるのを躊躇う。



