空とマンホール


元気な声が哲の後方から聞こえた。
でもそんなの聞こえない様子で、哲はあたしの傘を持つ手首を掴む。

ひょこ、と哲の後ろに見えたのはあのマネージャーの子。

今日は色んな人との遭遇率が高い。

「哲、マネージャーさんが入れてくれるって」

「俺はまずお前が拒否する理由を聞きたいんだけど?」

「あ、あたしの傘小さいし」

嘘です、普通のサイズです。

後ろのマネージャーさんがどうすれば良いのか、と戸惑っている。
あたしの手首は掴まれたまま、引き寄せられた。

「こいつの傘入れてもらうから大丈夫、じゃあな」