空とマンホール


言葉を呑みこんで、先生を見た。

「先輩の彼女ってどんな人ですか?」

「んー、一言で言うと、」

「居ませんって」

先輩の咎める声に構わず、先生は考える。

例えるなら何だろう、動物? 植物?

「炭酸水、みたいな」

……飲み物?

先輩も言葉を失っている様子で、暫くポカンとして、眉を寄せて、小さく頷いた。

本当に炭酸水のような人らしい。

「先輩と同級生ですか? 部活は? クラスは?」

「砂藤さんなんでそんなに興味津津なの」

「だって先輩、自分のことは話してくれなさそうですから」

それを聞いた先生が笑った。