傘はちゃんと持ってきたけれど、更に帰るのが億劫になった。
あたしが哲に行ったことはすぐに哲ママに伝わり、『風邪なら尚更帰ってきてね』と命令文ではないけれど拒否をさせない文章にあたしは返信が出来ないでいる。
「結局、砂藤さんしか入部しませんでしたね」
「仮入部はどこの部活より来た気がするけど」
「他の一年生入らなかったんですか?」
蛇口の捻る音。雨が窓に当たる音。
先輩が苦笑いを見せた。
「今年の一年の数がまず少ないからさ、あとは運動部のマネージャーに取られたり」
「マネージャー…」
例えば、バスケ部とか。



