あ、思い出した。
「砂藤さん、モテるから僻んでるんだよ。気にしない方が良いよ」
「…はい」
前傾になっていく。前の悪い癖が出てきている。
俯いて、暗くなっちゃ駄目だ。
「どうもありがとうございました」
頭を下げてその場を退く。早足で教室に向かった。
あの子、バスケ部のマネージャーの子だ。
いつか、哲と並んでいた。
前から哲が歩いてくるのが見えて更に足を速める。よし、決めた。
大変そうだけれど時給の良い。
腕を強い力で掴まれて、ぐるんと無理やり振り返らされた。
「ファミレス」
「はあ?」
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