空とマンホール


スケッチブックを広げた先輩の背中を見る。

あーどうしてだろう、ここに先生や先輩と話すと怒りがどこかへ飛んで行ってしまう。
もうずっとここに住んでいたい。

そうしたらずっと穏やかな気持ちでいられるのに。

「そういえば砂藤さん、どこ中?」

「え、なんで、ですか?」

「俺の知ってる人が砂藤さんのこと知ってるって言ってたから」

先輩がこちらを見る。少し驚いた顔をした。
あたしはそんな酷い顔をしているのだろうか。

知ってるって言ったって、一つ上だし。

「ウダ中です、ここからは少し遠いです、ね」

「おお、同じだ」