空とマンホール


ね? と洗剤のついた皿を流す手に視線を向けながら言った。

俺が変?

思い当たる節があるような無いような。

先に皿を洗い終えた俺は、考えながら自分の手を濯いで水滴を拭った。

急にパッとこちらを見上げた結が、何か決断したような顔をしていたので驚く。何を言うつもりなのか。

「あたしも哲のこと好きだったから、南雲さんの気持ち少しは分かるかもしれないし」

へら、と誤魔化すような笑み。

……………は?

心で思っていたつもりが、口から出ていたらしい。

一歩踏み出せば泣いてしまいそうな顔をした結は、視線を逸らしてまだ笑っていた。