俺の不機嫌に驚いた顔をしながら、首を傾げる結。 「え、どうしたの?」 「別に」 部屋に入って、荷物を下ろす。慣れてしまったその行為に色々嫌になる。 そもそも、俺は結が家を出るのは反対だった。 待て待て、それは今関係ない。 「試合勝ったんじゃないの? もしかして南雲さんと喧嘩した?」 「勝ったけど。つか、南雲関係ないだろ」 脳裏に映るのは、結とあの美術部の先輩の姿。 ラグマットの上に座って、息を吐く。 困った顔をした結は何も言わない。