空とマンホール


それに黙って頷く。それから、止めていたんけじゃないのに、肺にあった空気を全部吐いた。

「どうしよう…」

「え、なに?」

「あんなハッタリ言って…あたし、そんなに簡単に死ねません」

聞いた先輩が肩を震わせて笑った。
笑い事ではないのに。

立ち上がって砂埃を払う。

「砂藤さん、演劇部に入れるよ。演技派だ」

「やめてください。美術部で手一杯です」

「それは光栄です」

先輩と話してやっと心臓が静かになってきた。

あんな風に言い返せるなんて、思いもしなかった。

少しは前に進めているのかもしれない。