ちょうど部長との話を終え、自席に戻る途中だった上村の補佐の子を捕まえた。
「ごめん、上村今どこにいるか知ってる?」
「上村さんですか? たぶん経理かな。この間の出張旅費の精算しに行かなきゃって言ってたから」
「そう……ありがとう」
お礼もそこそこに、すぐに上村を追いかけた。精算だけなら、そろそろ帰って来る頃かもしれない。
先ほど上村が消えた角を曲がり、人気のない階段を駆け下りる。二階と三階の間の踊り場で、こちらに階段を上ってくる上村を見つけた。
「上村」
階段は声が響くので、小さい声で話しかけた。上村は階段の途中に立ち止まり、上にいる私を見上げた。
「ごめん、上村にお願いがあって」
「何ですか」
こんなふうに上村と面と向かって話すのは、どれくらいぶりだろう。ふいに胸が締め付けられて、私は上村に気づかれないように一度深呼吸をした。
「ごめん、上村今どこにいるか知ってる?」
「上村さんですか? たぶん経理かな。この間の出張旅費の精算しに行かなきゃって言ってたから」
「そう……ありがとう」
お礼もそこそこに、すぐに上村を追いかけた。精算だけなら、そろそろ帰って来る頃かもしれない。
先ほど上村が消えた角を曲がり、人気のない階段を駆け下りる。二階と三階の間の踊り場で、こちらに階段を上ってくる上村を見つけた。
「上村」
階段は声が響くので、小さい声で話しかけた。上村は階段の途中に立ち止まり、上にいる私を見上げた。
「ごめん、上村にお願いがあって」
「何ですか」
こんなふうに上村と面と向かって話すのは、どれくらいぶりだろう。ふいに胸が締め付けられて、私は上村に気づかれないように一度深呼吸をした。


