「母さん、調子はどう?」
「ああ香奈、いらっしゃい」
母は珍しく、体を起こして私を待っていた。
開け放たれたカーテンの向こうに、まだ夏の気配を僅かに残す青空が広がっている。太陽の光を反射させて煌く波間が眩しくて、私は目を細めた。
「眩しくない? カーテン閉めようか」
差し込む光が眩しいのか、最近はずっと昼間も母の病室のカーテンは閉められていた。それが今日は、どうしたんだろう。
「いいの。なんだか今日は、外の景色を眺めていたくて」
母は視線を窓の外へ向け、そう答えた。その表情はとても穏やかで、まるで凪いだ海のようだ。
母は窓の外の景色に一体何を見ているのか。聞きたくない答えが返ってきそうで、私はただ黙って母を見つめていた。
「ああ香奈、いらっしゃい」
母は珍しく、体を起こして私を待っていた。
開け放たれたカーテンの向こうに、まだ夏の気配を僅かに残す青空が広がっている。太陽の光を反射させて煌く波間が眩しくて、私は目を細めた。
「眩しくない? カーテン閉めようか」
差し込む光が眩しいのか、最近はずっと昼間も母の病室のカーテンは閉められていた。それが今日は、どうしたんだろう。
「いいの。なんだか今日は、外の景色を眺めていたくて」
母は視線を窓の外へ向け、そう答えた。その表情はとても穏やかで、まるで凪いだ海のようだ。
母は窓の外の景色に一体何を見ているのか。聞きたくない答えが返ってきそうで、私はただ黙って母を見つめていた。


