グレープフルーツを食べなさい

「おお、ラッキー。今日はコロッケだ」

「何がラッキー? あんたにも食べさせるなんて、まだ言ってないわよ」

「先輩、何そんなにぷんすかしてるんですか」

「別にぷんすかなんてしてないわよ」

「だったらいいけど。あー、腹へった」

 ドカッとソファに座りネクタイを緩める上村を見ると、いつもよりも疲れた顔をしているように見えた。

「……あれ、珍しい。上村何かあったの?」

「何がです」

「なんか疲れた顔してるから」

「……わかるんですか?」

「そうね、なんとなく」

 上村はまじまじと私の顔を見ると、観念したように息を吐き出した。


「実は、仕事がうまくいってません」