愛された先パイ








「え、そうなの?
リクって呼び捨てで呼んでいたから、てっきり彼氏かと」




あたしは普通にオレンジジュースを飲んだ。




「彼氏じゃないわよリクは。
リクを知る子は、殆どリクって呼ぶから、そう呼んでいるだけよ。
でも、彼氏になれたら幸せだわ~」

「そうなの?」

「だってリク、かっこいいでしょ?」



あたしは力強く、何度も頷いた。



「でもリクは彼女なんて作らないの」

「そうなんだ・・・」

「友衣奈も狙ってみても良いと思うわよ」

「え?あたしが?
でも、あたし先輩のこと何も知らないし・・・」

「あたしが教えてあげるわよ。
あたしはリクと2年間クラス同じなんだから」

「ありがたいけど・・・。
あたし1年生だよ?」

「リクは先輩後輩関係なく人気なの。
入学式終わった時、リクをかっこいいって言っている1年生、大勢見たもの」

「そうなんだ・・・」



恐るべし、お姉ちゃん。



「後輩だからって理由だけで諦めちゃ駄目よ。
あたしが友衣奈のこと、応援してあげるわね」

「うん・・・ありがとう!お姉ちゃん!
あたし、先輩の彼女になりたい!!」

「さすがあたしの妹ね!!」