あかいもの。






「そういえば、波瑠。


今日の朝どんな夢見てたの?」






千奈津が突然あたしに振り返る。







今日の朝。





あぁ、あの久々の悪夢。







思い出したくもない、あの忌々しい記憶。







「なんでも、ないよ。」







あたしは静かに答える。







こんな嘘ついたってみんな分かってしまうんだろうけど、なんとなく言いたくない。






「そ。 ま、いいわ。


あ、そーいえば波瑠の母校、南中の不良何処に行ったのかしらね。」






…びくん。





あたしの肩は小さく跳ねた。






「あぁ。何処に行ったんだろうね。」






さり気なく返事をした。





だけど、内心あたしの心臓はバックバクだった。














そんなあたしのことを、大地はずっと見つめていた。