あかいもの。




「お母さん。冬也くんにココア淹れてもいい?あれとても美味しいの。」

「ええ。いいわよ。」



笑顔の絶えない家族に俺が馴染めるのか。と、とても不安だった。



「冬也くん、行きましょ。」


そう言って彼女は俺の手を取って、家の中へ引っ張ってゆく。



ーーー多分俺はこのときから、恋に落ちていたんだと思う。




これが苦しい苦しい恋の始まりだった。