あかいもの。




「アイスココアとアイスコーヒーを。」

「かしこまりました。」



校門での再会の後、俺と実子さんは近くのカフェに入った。



「突然来てごめんね。どうしてるかなって思っちゃって。」



うふふと微笑む実子さんはとても綺麗だ。

白い肌に、ふぬよかなピンクの唇。物腰柔らかい話し方。



何もかもが綺麗だ。


そして、とても儚い。




「俺は元気ですよ。一緒に住んでいるやつらもいいやつですし。実子さんこそ、今年は受験なんだし大丈夫ですか?」

「わたしは大丈夫よ。 上手くやっているから。」

「ならよかったです。」




上手くやっているという言葉に安堵する。



彼女はいつも桜間女子でトップの成績を取っていた。

勉強ももちろん、華道、茶道、乗馬まで上手くこなしていた。



俺のとても自慢の“姉”だ。