無理して笑うな


「え?」




俯いていた悠斗がガバッと顔をあげてこちらを見た。




「一緒にいた子。可愛い子だったなぁ。いつから付き合ってるの?」




あたしは笑いながら聞いた。



笑顔を作ることは、得意だよ



辛いとかそんなこと知らない。



単純に2人のことが知りたいと思った。




「…っ…俺と由奈は…」




…ほら。



あたしは間違ってない。



名前で呼び合う仲って、もう彼女決定




「あんな可愛い彼女いるのに、幼馴染みだからってあたしと一緒にいたらマズイでしょ?」




あたしはまた笑って見せる



悠斗が何か言おうとしたのが分かったが、嫌だ



悠斗の口から「由奈は俺の彼女」と言う言葉なんて聞きたくない




「お幸せにね!BlueSkyのことが好きだって言ってくれてるんなら、応援するよ!

コンサートとか、グッズとか、優待しちゃおっかな。」




「唯!俺の話聞けよ!」




悠斗が身を乗り出したのが分かった



だけど、ゴメンね。



今のあたしにそんな余裕ない



あたしは悠斗の言葉を無視して立ち上がった。




「バイバイ。悠斗。」




あたしは楽屋から飛び出した。