僕は君だけを見つめてる


「じゃあ、はい」

左手を差し出す。

「ーー…?」

…手?何?

「もう忘れちゃったの?デートだから手繋ごうって言ったでしょ♪」

忘れてたと言うか忘れたかったと言うか。
手を繋ぐなんて慣れないから恥ずかしい。

恐る恐る右手を前に出すと、指を絡ませて握られた。


「一緒に来てほしい所があるんだ」

「さっき言ってた行きたい所ですか?」

「そう。少し時間かかるんだけど、まだ大丈夫かな…?」

時間はまだ12時を少し過ぎたところ。16時に行けば部活には間に合う。

「大丈夫です。どこまで行くんですか?」