初恋は涙色に輝く…



じーーっと隆太さんを見ていると、隆太さんもこっちを見た。


ニカッと笑って口をパクパクさせている。


「なんだよばーーか。」


笑顔で言ってくるの、卑怯じゃないですか?


私は、口を尖らせて、ふいっと顔を逸らす。


かっこいいなんて、思ってないんだから。

そう自分に言い聞かせて。


私はゆっくり立ち上がった。

……はぁ。なんか、ここにいると落ち着かない。


隆太さんをちらっと見ると、女子剣道部の部長になんかアドバイスみたいなのをしていた。