『あ……私。望月陽菜っていいます。えと、よろしくお願いします…』
それだけ言って、私は友美さんの後ろに隠れる。
「はははっ。隆太怖がられてやーんの!!!」
和馬さんのおちゃらけた言葉に、ピクッと隆太さんの眉が動く。
そして、ちらっと私の顔を見たあと、視線を和馬さんに戻した。
「……しゃーねーだろ!!今初めて話したんだから。なぁ?」
「なぁ?」と、同意を求められて私はコクコクと頷いた。
そのあとも、あほみたいな和馬さんの言葉に隆太さんは言い返していて。
その姿は、むきになっている子供みたいで可愛かった。



