「あれ、お嬢ちゃん。こんなところにしゃがみこんでどうしたの?」
頭上から声がかかり、私はゆっくりと顔をあげる。
目を向けた先には、くわえたばこをした若い男の人が私を覗き込んでいた。
『…別に。』
私は鼻をすすりながら目を反らす。
「お嬢ちゃん、もしかして泣いてるの?可哀想に、彼氏に振られちゃったのかな。」
『…るさい、どっかいってよ。』
「嫌だよ。君みたいな可愛い子が泣いてたら放っておけないよ。」
『……うるさい。』
目を合わさずに荒々しい言葉を返す私を気にすることなく声をかけてくる男。
「おじさんが、そんな彼のこと忘れさせてあげるよ。ついておいで。」
『…るさいな。どっか行けって言ってんじゃん!!!』



