「陽菜!!!待てよ!」
後ろから聞こえてくる隆太さんの声に私は振り向くことなく、友美さんの家を飛び出した。
家を出てから、長い距離を走った。
クリスマスの夜の町は、イルミネーションがいたるところで光っていて、人で溢れかえっている。
ゆっくりとスピードを緩め立ち止まる。
そして、電灯の近くの塀にもたれ掛かって、そのまま滑るようにしゃがみこんだ。
『……ここ、どこだろ。』
友美さんの家から宛もなく走り続け、たどり着いた公園。
元々この辺の地理は全然分からない。
それなのに、なにも考えずに飛び出してきてしまった。
色々な意味で後悔が押し寄せ、目からはさっき堪えていた分の涙が、ここぞとばかりに溢れ出してくる。



