初恋は涙色に輝く…



私が理解する前に、隆太さんが慌てたように否定をした。


「ちげーよ!!てか、俺誰とも付き合ってねーし。」


私は、その言葉に、さらに混乱する。

付き合ってない?しかも、彼女さんが彼女じゃなくて…ん?


訳が分からなくなっている私の肩をポンと叩いたのはさっきから、私と同じように驚いていた蓮斗くんだった。


「…ちょ、っと待ってください。俺、この前ショッピングモールで隆太さんとあなたが一緒にいるの見たんですけど、え、あなたが彼女なんじゃないんですか?」


そう、そうだよ、彼女さんは隆太さんと仲良く買い物に来てたんだよ。


「えーっ!?私が隆太の彼女なんて、ないない!!ね、隆太?!」

「当たり前、なんで俺が…。てかなに、どーなってんの?」


彼女さんが彼女じゃない……そして、隆太さんに彼女がいない。

なんとなく理解した私は、少し心が軽くなるのを感じた。