初恋は涙色に輝く…



「陽菜。」


蓮斗くんからの呼びかけで私は我に返る。

後ろを振り向くと、今すぐにでも演奏を始めそうな状態で4人のバンドメンバーが私を見ていた。


「俺らの、演奏だ。始めよう。」


蓮斗くんの言葉は、隆太さんばかりにとらわれていた私に、「俺らがいるよ」と、蓮斗くんたちの存在を分からせてくれた。


『…うん、やろう。私たちで!』


私だけ、立ち止まってるのは嫌だから。


私だって前に進んでる。

私には、私の世界がある。


隆太さん、私だって、ずっと変わってない訳じゃないんだよ?


ただの強がりかもしれない。

いつも私を置いて進んでいってしまう隆太さんへの対抗意識かもしれない。


でも、私だって進めると言うことを伝えたかった。