ライブのような雰囲気に呑まれ、楽しんで歌えるようになった頃、新たなお客さんがお店に入ってきた。
「うぉー、教室なつかしー!」
「本当だね!わーなんか高校生に戻った気分…!」
「なに言ってんの。俺らが卒業してからまだ1年も経ってないよ。」
地元の大学生。
隆太さんたちの3人組だった。
『…友美さん!!お久しぶりですっ!』
「え、陽菜ちゃん!?うわー、久しぶりーっ!」
「俺は?ねぇーー俺はー?」
私は、先輩との懐かしいやり取りに、去年を思い出していた。
こんな、ふわふわとしたやり取りから部活鑑賞部が始まったんだよな。
「陽菜。歌ってよ。」
隆太さんは、お得意の笑顔で私に言う。
…私が、絶対に敵わないあの笑顔で。



